lopi

2015年11月7日

 

 

遠く遠く、北の島国で生まれたセーターが届きました。
 
 



 
 
アイスランドの伝統的な柄をあしらった手編みのセーターです。
 
 
ローゲージのしっかり太い毛糸で編まれていますが驚くほどに軽いのです。
 
アイスランドの羊たちはその昔、ノルウェーからの入植以来、多種との交配がされず原種を保っているようで、
さらに国土の一部に北極圏がかかる同国、羊もきっと寒かったのでしょう、、、気候に適した独自の進化を遂げたようです。
 
その繊維はメリノ種のそれとは違い、内部に気泡を含みまるで竹の幹のような構造になっています。
その為軽くて暖か、また糸に弾力がある為繊維としての強度にも優れています。
収穫量はわずかな為に高級毛として珍重されています。
 
また、その毛糸の構造も特徴的でほとんど撚りを加えずに糸にしています。
その為、繊維だけではなく糸自体も中空構造の為にこれまたふっくら軽くあたたかいのです。
 

その毛糸はlopi(ロピ)といい、その毛糸で編まれたアイスランドのセーターはロピセーターと呼ばれ、
老若男女問わず長い冬を過ごすための必需品として愛されています。
 

 

 

 
好きなアイスランドのアーティストの故郷でのライブ映像をみたことがあるのですが、、、
谷合の草原で焚火を囲みながらその演奏を観る人々、小さな子供からおじいちゃん、おばあちゃん。さらにはステージ上の演者まで。
 
本当に世代を問わずにロピセーターを着ていました。
 
吹けば消えるような流行りのファッションとしてではなく、ほんとうにその土地に根差した民族の服としての存在。
同じ島国でも日本ではみられない光景だなと感じました。
 
 
その”温かさ”を感じてもらえたらなと思います。