12/28で2017年の営業を終了いたしました。
思い返すと、お店や私たち自身、そして世の中が、なにやら大きく変わったような気がしています。
変化というのは新たに生まれることと、消えていくことが表裏一体であり、ある一点を境に良くも悪くも後戻りが効かない川の流れのようであると、そんな風に思うのです。
小舟で挑めばその変化を嫌でも肌で体感するし、大船に身を委ねるとすべてが変化しきってしまうまでなかなか気づかない。
私たちはおそらく前者を選んでしまう性格で、つらいつらいと日々もがきながらも、その道の行く末は出来る限り己の意思で決めたいと思っています。
いつまでこんなことを続けていけるのかわかりませんが、その抜け穴の先に見たことのない素敵な世界が待っていると信じて。
2018年も日々淡々と。
Monthly Archives: 12月 2017
2018年1月の営業予定
年末年始の営業について
外に出かけたくなってしまうもの
16日から始まったChappoの帽子展。
沢山の方々に脚を運んでいただき、選んでいただいています。
小さいお店に普段これだけさまざまな帽子が並ぶことは無いので、みなさん思い思いに色々な形の帽子を頭に乗っけて楽しんでいただいています。
Chappoの帽子は困ったことにどれも似合ってしまうようで、絞り込むことが難しく、人によっては複数個選んでくださる方もいます。
そう、そこがすごいところで、今まで自分に合う帽子が見つからず、被ることを諦めていたという方々が、Chappoの帽子だけは被れるとリピートされる方がほんとうに多いんです。
元来、帽子というものは被り始めは違和感があるのもので、さらに頭や顔の形、身長や体型、服装の好みが人それぞれ違うものなので、余程帽子を被りなれている方でないと選びにくいものなんですが、Chappoの帽子はそれをさらりと越えてしまうんです。
格好に付け加えるものというよりは、人に馴染むもの。そんなもの作りを須田さんはしています。
会期も半分を過ぎ、22日金曜日はお店がお休みなので今日を入れて残り三日。
前半でフェルトものを中心にだいぶ無くなってしまったので、ほんの少しだけ工房に残っていたものを追加してもらいました。
さらに今回のAUTHORでの展示に合わせて、普段はあまり使用しないラビットファーを素材に、特製のハットピンも付属した、特別な帽子もまだご覧いただけます。
こちらのものだけ、職人の手でひと箱ひと箱作られるハットボックスに納めてお渡しします。
みなさん帽子を選びながら、ご自身の持っている服との相性を、斜め右上あたりに目線を漂わせながら想像していことが多いです。
しかし、そこは服屋。どうぞ居並ぶ衣服たちの中から、ご自由に合わせながらお選びくださいね。
好きな小説の中に出てくる帽子屋さんが”帽子とは出掛ける為に被るもの”というセリフを言っていて、それがとても印象的でした。
寒い寒い季節ですが、ついつい外に出かけたくなってしまうお気に入りを見つけにきてください。
冬の帽子はいかがですか?
さて、実はもう来週のハナシなんです。
Chappo exhibition
12/16sat – 12/24sun
Chappoは、東京浅草にて明治より続く須田製帽の四代目による帽子ブランドです。→ Chappo HP
クラシカルさと作り手ご本人たちの気質、お人柄からくる遊び心が合わさった帽子たちは、性別、年代問わず、身に着けていただけるものであると、自信をもってお勧め致します。
ちなみに”シャッポ”という名前は、フランス語の”chapeau(シャポー)”が由来です。
今ではあまり聞きなれないですが、その昔、粋でハイカラな人たちは帽子の事をそう呼んでいたそうな。
また、相手に敬意を払う際に、帽子や兜を取ってお辞儀することから転じて、降参することを”シャッポを脱ぐ”と表現するようになり、さらにそこから”ポシャる”という言葉が生まれたそうな。
へー。
夏なんかは日よけの意味合いもあり、また服装も軽くなるので被る人が多いですが、
冬は、防寒としてのニット帽は例外にして、帽子を被ることは昔も今も変わらず、洒落者のたしなみである気がします。
Chappoさんの展示販売も今まで東海では春夏が多く、私たちも最初の出逢いは夏の個展の時でした。
秋冬の帽子にお目にかかれる機会はほとんど初めてなんじゃないかと思います。
様々な型のフェルト素材のハットや、年中被れる布物の帽子も並びます。
個人的にとても楽しみですし、皆さんにもきっと楽しんでもらえますよ。
AUTHORで並ぶ衣服との相性もいいので、期間中は共に楽しんでいただけると嬉しいです。
あと最初の週末の16、17日は終日、作り手の須田さんが在店していただけます。
帽子の選び方、被り方、お手入れの仕方などを知る良い機会でもありますし、私たちとしては、なにより須田さんに会って欲しいんです。
きっと私たちがChappoの帽子が好きな理由が伝わると思いますよ。
最後にもうひとつ。
今回のDMデザインは、お店の営業予定表でお世話になっているカレンダー(2018年版絶賛販売中)でお馴染み、イラストレーターのYACHIYO KATSUYAMAさんにお願いさせていただきました。
Chappoさんの企画展のDMデザインを考える際に、実物の写真ではなく、何故かパッと迷うことなくヤチヨさんの絵が浮かびました。
そして、ちょうどのタイミングでふらり、お店に現れたヤチヨさん。
これは運命だと思い、「帽子を被った人を描いてください!」と伝えたところ、「ちょうど人物を描いてみたい気分だったんですよねー」と男前な返事をいただけました。
ヤチヨさんの描く人物の不穏で無機質で、でもどこかユーモラスで人間臭い感じが好きなんですよね。
友人、知人のお店などにも置かせていただいたので、見かけたら是非お手に取ってみてくださいね。
冬の日差し
向き合う展示
11/23から始まったMITTAN展。
連日、沢山の方々に脚を運んでいただき、選んでいただいています。
MITTANをAUTHORからご紹介し始めたのがちょうど三年前の11月。
その頃、この東海地方でその存在を知る人はきっと多くはなかったと思います。
その類稀なる、卓越したクリエイションで確実にその名を広めてきたこのブランドをご紹介出来ていることを、とても誇りに思います。
お店からは常設にて毎シーズン一定量の衣服をご紹介していますが、どうしても入荷順にお店から旅立っていってしまうので、これだけの品数を一斉にご覧いただける機会はとても貴重なことだと思います。
既に、MITTANの衣服をお持ちの方、初めて触れる方、様々ですが、
皆さん一様に、とても時間をかけて、食い入るように、試着し、向き合っている姿には店主として感動を憶えています。
今企画展において、MITTANのコレクションの展示と共に、いくつかの仕掛けを施しています。
主に衣服を扱い、ご紹介していく仕事に従事しているものとして、そのものづくりの在り方に触れて学んだこと、変えてもらったこと、そして伝えていきたいこと。
拙い表現のカタチですが、感じていただくことがあれば嬉しいです。
それぞれのアイテムやサイズによっては完売になっているものもございますが、新たに届くものもあり、最後まで存分に楽しんでいただけると思います。
新作であり、このような催しでのみ展開予定の”KASANE”もこの機会に是非触れてみて欲しいです。
洋服のレイヤードとはまた違った、まるで布遊びのような趣向はMITTANの新たな一面を覗かせてくれます。
早いもので残りは週末を残すのみとなりました。
どうか皆様、後悔を残さぬようご興味のある方は是非脚をお運びください。
きっと、きっと得るものがあることをお約束しますよ。