Monthly Archives: 1月 2015

本のはなし

曇り空の日はこんな話を。

 

AUTHORっていう名前にするくらいなので本はそれなりに読みます。

お店の中にもちらほら置いてあります。

 

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どうぞお好きに読んでください

 

でも本の蟲っていうほど常に読んでいる訳でも、詳しい訳でもなく

様はただの普通な本好きっていうくらいだと思います。

 

しかも次々に新しい本を探って、沢山読むというよりは、

同じ本を何度も何度も読み返す人です。

となると、実際は普通の本好きですらないかもしれません。

 

それでもやっぱり好きで、本を読んでいくことよりも、

読んだ本の内容についてその後にあれこれ考える事が好きなんだと思います。

そうですね、本を読んだ後が好きですね。

 

なので好みの本、例えば小説でいえば、ミステリーとかサスペンスとか時代物とか

明確なテーマや物語の起、結がこう、バーン!と示されているものよりも、

どこかのだれかの日常を切り取ったかのような、始まりも終わりも無いような、人によっては「結局どういうこと?」ってなるような、場合によっては評論家や他作家によるあとがきの方がエッジがきいちゃってるような、

すーん、と静かな物語がいいです。

 

こんなかんじです

すーん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはきっと物語というにはいささか退屈ですが、そういったものの方が

文章の流れや作者の言葉の選択や組み合わせの妙が見て取れて、読む側に考える余白を

与えてくれる気がしています。

退屈な物語でも好きな言葉やセリフが、ぽんっとひとつでもあればなんか好きになれます。

 

ふとした時に読み返してみると、その時々の気分や年齢や境遇で最初に読んだ時とは

違う感覚を得ることがあって、そこからなんでそう感じたんだろうっていう自問自答が

始まり、日々の振り返りタイムが始まります。ネクラですね。

 

あと昔から図鑑が好きです。

子供の頃は世界の魚とか植物図鑑とか、縄文図鑑とかを家でも外でも繰り返し繰り返し読んでいて、眼鏡も掛けていたので、さも勉強熱心な博学少年みたいに映っていたでしょうけど、目が悪くなった原因はゲームボーイですし、好きな遊びは釣りと穴掘りでした。

図鑑っていうものは世界の様々な事象を端的な情報として集めているものですが、生活圏内が家と学校と近くの野山くらいしかない少年にとってはだいたいの事柄が現実世界とは伴わないわけで、

深海2000mに棲む体の半分が顔みたいな深海魚や数千年前に作られたとされるジブリに出てきそうな遮光器土偶なんかはもう空想の産物みたいなもので、夢見がちな少年の好奇心を否応なしに刺激しまくりなのでありました。有柄銅剣なんてもはやエクスカリバーと一緒です。イタイですね。

 

遮光器土器

土器

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エクスカリバー

銅剣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな訳で、あの頃図鑑から得た知識は正しいことなんてこれっぽちも憶えていません。

得たものは何かから何かを想像(妄想)するってことです。きっと。

 

でも、先の小説や図鑑で培った想像(妄想)力は少なからず現在のお店のカタチに

繋がっている気がします。

場所や扱っている物、それに対する使い方の提案とかは自分を含む、それに触れた人たちの妄想(想像)力によっていかようにも変化ができるモノやコトを集めるということに重きを置いています。

 

それは ”価値の余白” と、なんかかっこつけて呼んでいるのですが、

あるモノに対して、価値や使い方を限定するのがおもしろくない、というかもったいないと思っていています。

なので、お店でもたぶん一番言う言葉が「好きに使ってください」という物売りとしてはなんとも不親切な説明(ですらない)であることは申し訳ないと思っているようで思ってないです。

 

あと、ここ数年大人になってきたので、エッセイなんてものを読みます。

特に、現在より少し昔の、だいたい5,60年くらい前の物書きが綴った徒然なるものが好きで、理由はあるのですが、ちょっと尺が長くなりすぎて後半は誰も読まないだろうなという気がしてきたので、

それはまた別のはなしということで、いつか書くかもしれません。

(昔読んだ漫画のセリフで「大人はすぐ”いつか”とか”また”とか使うな」っていうののが子供ながらグサッときたのを思い出しました。)

 

それではまた。

 

 

 

 

 

2015年2月の営業予定表

2015年2月の営業予定表です。

店休日は5、9、10、25です。

展示会シーズンの為やむを得ず急な変更があるかもしれません。

その際は速やかにお知らせ致します。

 

宜しくお願い致します。

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使い繋ぐ道具

 

お店に服以外のモノを置きたいと思い至った理由は3つ程ありまして、

 

その理由のひとつがタークのフライパンでした。


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かつて、ドイツがまだオーストリア帝国とプロイセン王国に分かれた連邦政府だった時代。

 

1857に創業されたターク社は以来150年間頑なに銑鉄の塊から鍛造によって生み出される

つなぎ目なしの一体成型フライパンを造り続けています。

 

しかし、そんな ”歴史がある” ということはこの際どうでもいいのです。

 

仮にこのフライパンが3日前くらいに創業した会社が造ったものだとしても

同じように私はこのフライパンを愛していたと思います。

 

 

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しかし、やはり前言を半分撤回します。

たぶん3日前に創業した会社ではこのフライパンは生み出せないと思います。

 

その国の歴史や文化、その時代、そこに生きてきた人々だからこそ生み出すことができたものだと日本人の私は感じます。

それは、日本の伝統的なものづくりにも言えることで、日本人だからこそ生み出せるものがあると思います。

 

でも、世の中のフライパンの中ではいまのところタークのものが一番好きです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAさすが150年間造り続けられているだけあってそれなりに有名で、

世界中でプロのシェフや料理好きの方々に愛用されています。

 

お店に遊びに来ていただいた方々の中にも

以前から気になっていました。という声を聞きます。

しかし、いくつかの理由で使用を躊躇われる方々が多いようです。

 

・重くて振れない

・手入れが大変そう

・高い(価格)

 

なるほど。ごもっともです。

 

しかし、あえて言わしていただきます。

そんなことないです!と。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

と、それに対しての私なりの答えを一回綴ったのですが、

あまりに長くなってしまったのでblog上では控えます。

ご興味がある方はお店で直接お伝え出来ますのでお申し付けください。

(なるべく短く簡潔にお伝えできるよう努力します)

 

代わりに、タークで焼いたなんの変哲もない目玉焼きの写真をご覧ください。

 

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最後にひとつ。

 

もし、いつかタークを一振り、、、と考えていて、

でも新しい服も欲しいし(例えばご所望のサイズのタークの値段と同等かそれ以上のシャツ等)、

とお考えの方いらっしゃいましたら僕はタークをお勧めします。

 

重くて、ほっとけば錆びるし、とても高価なフライパンですが、

人生がすこし変わると思います。

 

それがこのフライパンをお勧めする僕なりの一番の理由です。

 

 

 

日常のユニホーム

お休みの日は大体雨だけど

それはそれで慣れっこだし、その時々の過ごし方があるのでいいんです。

と言い聞かせます。

 

それでもやっぱり田舎育ちは野や山をかけまわりたくなる性分でして

そういった遊びを計画して、でもやっぱり雨だと雨男は誰だと擦り付け合いがはじまり

まぁ、みんなの指は僕を指し、そこはおとなしく白旗をあげるしかないのです。

 

今、目の前に掛かっているこいつも出番はいつじゃ?とうらめしそうにこちらを見ています。

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僕らの外遊びは草に転がり泥にまみれ、時には火の粉を浴びます。

 

そんなときに気兼ねなく使えて、

汚れても、何度も何度も洗いこんでもへこたれず恰好いい

遊びの為のユニホームをずっと探していました。

 

丈夫で汚れてもいいものは世の中にたくさんあるのですが、

恰好いいと思うものは中々になくて、

この”カッコイイ”というのが結構大事で、やはりその時の

気分を高めるためにカッコイイ方がいいと思うのです。

 

何年も探していく中でやっと出遭ったのがsenelierのオーバーオーなのです。

 

元々はある一人のぺインターアーティストの創作活動にフォーカスし設計されたもので、

絵を描く事を含むすべてのライフスタイルに寄り添う為の機能と美学が詰め込まれています。

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純粋にプロの作業着として考えられた造りで、尚且つカッコイイのです。

 

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NAVYとKHAKIの展開色で、サイズは1,2,3

男性から女性まで着用していただけます。

 

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すでに好評いただいていて、僕と同じく外遊び用にだったり、フローリストの方が作業着として選んでいってもらったりしています。

 

セネリエのデザイナーさん自身もファッション的な観点でモノを進めるよりも、様々な業界で働くプロの方々のユニホームとしても使ってもらえたらと考えていて、

実際に、チョコレート工場、キャンドル職人、絵描き、家具職人、ガーデナー、ロースター等々、プロの方々に選ばれているようです。

 

そんなこと書くとなんか着るハードルを上げてしまうようですが、

働くこと、遊ぶことひっくるめて本気で楽しみたいすべての人たちの

生活のユニホームとして選んでいってもらえたらと思っています。

 

 

 

Doek

Doek

 

ドゥックといいます

 

オランダ語で”織物”を意味し、”ズック靴”の語源となった言葉です。

 

名前から想像されるようにとてもスニーカーらしい素直なカタチです。

 


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福岡の久留米にある140年の歴史がある履物メーカーでつくられています。

 

 

世の中にスニーカーの種類はたくさんありますが、

店主の好みとしては”スニーカー”という言葉から大体の人が想像するシンプルなカタチが良かったので

選んでみました。

 

 

外側に一切ブランドネームを表すアイコン等がないところも良く、

同時に作り手のプロダクトとしてのこだわりと自信が感じられます。

 

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中敷きにはコルクシートがひかれています。

 

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履き心地は人それぞれの足の形があると思うので一概には言えないのですが、

履いてみて合うサイズだったらだいたいは気持ちよく履いていけると思います。

 

男性、女性ともにサイズ展開あります。

 

他にも語るべきことはあるのですが、後は本家のHPにおまかせします。

 

http://doek.jp/

 

一度足を通してもらうのが一番だと思っています。

 

 

窓際の

こんにちは

 

遊びにきていただいた方々はご存知かもしれませんが

オーサーの窓際にはカウンター席があります。

 


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喫茶とかをやっているわけではないのですが

お茶などをお出しできそうなときは出てくることもありますし

手持ちのお飲物で一息ついていただいても大丈夫です。

あと、荷物を置いてもらうスペースとしても活用してもらえたら。

 

せっかくこんなところまで来ていただいたので

少しばかりのんびりとしていってもらえたらと思い、陽当りのよい特等席をご用意しています。

お時間があれば、、、という感じなのでほんとお好きに使ってもらえたらとおもい空けてあります。

 

 

この席からはお店の中をぐるりと見渡せます。
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お店の中をひとしきりご覧になってもらってから、ちょっと休憩でもいいですし

 

 

まずはドカッと椅子に腰掛けてゆっくり遠目から眺めてもらい

 

 

お?とか、おや?とか、むむ?!とか

気になったトコロを見にいってもらったり。

 

 

以前この席で、お客様がちょうど持っていたおはぎを召し上がってっていただいたことがありました。

その時は私たちもちゃっかりお裾分けしてもらっちゃって、とても幸せな時間を共有できました。

 

 

時には店主が率先して座りますし、ついつい話が盛り上がってちゃうことがありますが、

せわしい場所でもないですし、そんなカタチがあってもいいんじゃないかと思ってます。

 

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たためない服

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たためないっていうのは言い過ぎですが、たたみにくい服っていうのがあると思います。

 

今回お話しするのは、デザインや生地が変わっていてたたみにくいというものではなく、一見するとシンプルで普通なのになぜかたたみにくいという服のことです。

 

その理由は単純で、ちゃんとヒトのカタチで作ってあるからです。

そんな立体構造物をきれいに平たく四角にたたむには、たたみのテクニックが必要になってきます。

解り易い例が、一度着用した服は少し歪んで最初よりきれいにたたみにくくなるということです。

カットソーなどではより顕著ですが、その歪みはそれを着た人のカタチに変化したということなのです。

 

でもそれを考えて形作るということは単純なことではなく実際はすごく突き詰めるのが難しいことなのです。

 

いわゆる既製服とされるものは、誰が着用するかは限定できないので、

誂えた服に比べて”ある程度の形”で作られます。

 

その制約の中で着心地と着た時の美しさを両立させるには、

ヒトのカタチと服の構造、生地の特性、その他様々な要素を考えなければなりません。

 

ゆるいシルエットの服が着心地がいいのは当たり前なのです。

柔らかい生地を使った服が着心地いいのも当たり前なのです。

 

途方もない追及の果てに一見シンプルな”たためない服”は作られるのです。

 

写真のシャツは取扱いのあるniuhansのもの。

シンプルなデザインですが、滑らかな生地、前後の身頃のバランス、袖付、襟の立ち上がり、運針の幅など、、

服を構成するすべての事柄に作り手の意識が息づいています。

 

niuhansの服たちはシャツに限らず、一見シンプルなロンTに至るまで

すべてたたみにくいです。陳列が大変です。

そしてすべての服が、飾らず、美しく、着心地がいいのです。

 

実際に触れてみて、着てみるとこれまでに長々と綴ってきた

”服はヒトのカタチをした立体構造物”というあたりまえなことに改めて気づかせてくれます。

 

でも、デザイナーさん自身は、展示会でも、メディアでもそのことを

ほとんど語りません。

きっと本人にとってはあたりまえな事として捉えられているのでしょう。

でもそんなあたりまえなことをしっかりやっているブランドがどれだけあるか、、、

 

年齢や性別、国境や時代を超えて着てもらえる服をつくりたい。

そんな強い思いが静かに込められています。

 

http://www.niuhans.com/

多くを語らないビジュアルが美しいサイトです。

 

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ぜひお店でその着心地とたたみづらさを試して頂ければと思います。

 

 

 

この場所で

「なんでココにしたんですか?」

 

八割強訊ねられます。

ありがとうございます。よくぞ聞いてくれました。

 

答えは、、「なんとなくです。」

 

この一言で片づけてしまうのはなんとも気取った感じになりますが、

八割強はそういった理由です。

あとは、一応駅が近いとか駐車場があるからとか、そんなところです。

 

私たちのお店がある名古屋市は北区駒止町という街は

お世辞にも周りに何かがある訳でもなく、

近隣にお住いの方々にもお墨付きな ”こんな場所” なのでございます。

でも、それはあくまで商いの場としての話です。

 

ココはいわゆる閑静な住宅街で、少し歩けば大きな公園も美味しい餃子屋も昔ながらの喫茶店もあります。あ、あと斜め向かいの焼き鳥屋さんも美味しくて大将がダンディーです。

そんなこんなでそれなりに住み良い街だと思います。

 

それが一番の理由かもしれません。

そんなところでお店をしたいなとはなんとなく思ってました。

 

あと、個人的には知らない街をふらふらするのが好きで、

それが意外に自分の生活圏の近くであったりすると、妙な高揚感を

覚えます。

子供のころからそんな癖があり、変わらず大人になってしまいました。

 

でも今まで近いのに行ったことの無かった街で、雰囲気のいいお店や隠れ家的なご飯屋さんを見つけたらやっぱちょっと愉しいじゃないですか。

実際にそういうところは名古屋の街に結構多いですし。

 

ウチがそんな素敵なお店かどうかはさておき、

まだまだ行ったことの無いすぐ近くの街に思いがけない出逢いがあるかもしれないなって思ってもらえるようになったら、

この場所でやってる意味があるのかなって思います。

街

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年1月の営業予定表

 

2015年1月の営業予定表です。

店休日は15、20、28です。

何かが起きた場合はやむを得ず急な変更があるかもしれません。

その際は速やかにお知らせ致します。

宜しくお願い致します。

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はじめました。

 

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明けましておめでとうございます。

本年よりブログで色々と綴っていきます。

 

折角読んでもらえるなら

お店で扱うモノのことや、おもしろいことやりますよとか、

なるべくお役に立つ事柄を載せていきたいと思います。

 

でも、

時折お役に立たないかもしれない事柄も紛れ込ませようと企んでます。

気付いたら、

お役に立つ風な事柄ばかり載せているかもしれません。

 

そんな眉唾な小話を楽しんでもらえたらと思っています。

 

さて、

2015年まず最初にお伝えする事柄は、

 

本日4日12時よりAUTHORは

静かに、何もせず、いつも通り

少しだけ背筋を伸ばして笑顔で始まりました。

ということです。

 

そんな私たちを、

本年も宜しくお願い申し上げます。