一年目を振り返り、AUTHORの10
miltata
HOFF&Co.
10のアイテムを選び、ドローイング作品にして頂きました。
お願いしたのはイラストレーター、デザイナー、音楽家とマルチに活躍するmiltataさん。
“ただなんとなくそこにあるもの”を描く彼の作品が好きで、いつか自分の好きな道具とかを
描いてもらいたいなと勝手に思っていました。今回は念願が叶いました。
イメージは古い博物誌の挿絵
絵とか書物って物質的には脆い紙で残されていることが多いけれど、
驚くほど時代を越えて残り、受け継がれていきます。
それが例え、歴史的には名を残さなかった一介の絵師が描いたものであっても同じで、
それはやはり、人の残した記憶や痕跡の結晶だからなんだと思います。
オーサーで扱っている現代の世で作られているもの。
なるべく後世まで残っていって欲しいものを集めています。
それでも、それを手に入れ、使っていく人、それを作っている人たちもあと何十年かで
たぶんいなくなってしまうと思います。
それと共にそのものも壊れ、どこかにいってしまうかもしれませんし、一緒に土の中に
入ることになるかもしれません。わかりませんが。
そうなった時に、今回描いてもらった絵が、もし、どこかで残り続けていて、
記された年号を見た人たちが、
「あぁ、この時代にはこんなものが作られていたんだな」となにか想ってくれるかもしれません。
そんなことを夢想するための商品として絵というものをセレクトしました。
また、今回は額装する際にも、ひとつ夢想したことがあって、
博物誌というワードからなんとなく標本というイメージが浮かびました。
そこで、収める額を標本箱を思わせるカタチにしたいと考え、
オーダーメイドの木工家具職人、HOFF&Co.さんに製作を依頼しました。
打ち合わせていく中で、HOFFさんからも、このようにしたい、こう見えるといい、など
しっかりと職人としての美学と哲学を仰っていただき、とてもスムーズにデザインと構造を
決めることが出来ました。
その造りの細かさや、額自体の美しさもご覧になっていただきたいです。
願わくばこれらの作品が世に末永く残り繋いでいってもらえたらと思います。