細部とは?

2017年3月3日

 

細部に宿る
 
 

という言い回しはなかなかに古くから使われていて、
様々な意味での使われ方や捉え方があると思いますが、
まぁ、細かいことは置いといて、こと、山内の生み出す衣服を目の当たりにすると
やっぱりこの言葉が思い浮かんでくるものです。
 


 
 

それは物質的な面もですが、同様に精神的(というとちょっと重たいかもしれませんが)な面にも。
 

衣服において細部とは、素材の選定からデザイン、パターン、仕立てに至るまで多岐に渡りますが、
そのどれをとっても山内の服たちは徹底されています。手抜きや諦めは僕には一切感じられません。
 

着る側にとってデザインの良し悪しは正直、明確な答えはないのですが、
この生地にして、この設計、この仕立てという面では一つの答えを見せてもらっているような気になるのです。
 


 


 


 


 


 


 
 

これらの細部を見るだけでも、そこから立ち上がってくる全体像は並みならぬものであると感じさせてくれます。
また、同様にこれらを創り出している作り手たちの衣服を仕立てるという事への徹底的な誠実さや積み重ねてきた時間と努力も。
僕はまさにその点において、「細部に宿っている」と感じるのです。
 

そんな衣服を扱うにあたって、今回バイヤー的観点からも細部に気を巡らせてみました。
お願いしたすべてのシャツの袖丈を特別に調整させていただきました。
 

こと、既製服においてサイズというものは命題にして迷題でして、国内での一定の平均的な規格はあれど
やはりすべての人に合うことはありません。

ただ袖丈の面において、今までたくさんの服を着て、またこの仕事について何千という方々に服をお勧めしてきた人間として、
平均よりこのくらい調整した方がよりいいのではないかという感覚があり、それを山内さんに相談させていただきました。
 

本来、デザイナーさんにこのような申し出をすることは失礼にあたるのではないかと感じていましたが、
山内さんは快く引き受けてくれました。さらにはこういった要望に適切に答えることが出来るのが私たちチームのの強みでもありますし、ありがたい申し出ですとまで仰っていただきました。ほんとうにありがとうございます。
 

さらに今回はさらに我儘を言いまして、初めて女性にも選んでいただけるよう、メンズの調整分よりさらに袖丈を5mmマイナスしたサイズ2をオーダーさせていただきました。
山内の服は女性の方々にも気にされる方が多く、いつも袖丈の部分で諦められる方がほとんどでしたので、きっとどなたかには
喜んでいただけるのではないかと思います。
ただ、オーダーしたすべての型ではなく、一部のアイテムとなりますので、詳しくは“clothing”ページをご覧ください。
 
 

と、またまた長く書いてしまいましたが、最終的にはやはり着ていただきその感動を味わっていただきたいところです。
それではまたお店でお逢いしましょう。