時の結晶

2017年7月21日

どれだけ技術や効率性が進歩しても、人は時間を積み重ねることでしか生まれ出ないものに対しての畏敬の念を禁じ得ない。

 
気が遠くなるほどの手間と時間を掛けて作られるものに宿る美しさは、必然や予定調和というものを超えた、代えがたい現象として感じられるからではないでしょうか。
 
人が美しさを感じる最たるものは、きっと自然物で、
決して人の手では形作ることはできない、全くの偶然で生まれた、時間のもたらす必然の有様は、
神秘的でもあり、人間の営みの限界を見せつけられる思いがします。
 
 
 

前置きはさて置き、ローマガラスもしくはローマングラスと呼ばれるものはご存知でしょうか?
 
およそ2000年前、紀元前から栄えたローマ帝国の時代に作られたガラスが地下に埋まり、近年発掘されたものの総称です。
その土地の環境や土中の成分により、銀化などの特有な物質的変化を起こしています。
 

 

 
 
人がその営みにより生み出した技術で作られた古代のガラスと、自然の現象が合わさり生まれた稀有な存在です。
 
最低でも1世紀は掛けないと生まれない、時の結晶です。
 

 

 
 
そんな貴重なローマングラスのビーズを一つ一つ、小野さんの手により繋ぎ合わせたネックレスとブレスレットです。
 
素材の一つ一つと真摯に向き合い、その姿を最大限に生かす小野さんのアクセサリーは、ありのままの自然と人の積み重ねてきた歴史とが、ひとつなぎで、まあるく繋がっている気がします。
眺めているだけでもどこか気持ちが安らぎます。
 
もちろん身に着けてもしっくりきます。
是非、お店でご覧になってください。
 
 
こちらでも。→ “accessories”