思えば

2019年2月5日

こうやって、ちゃんと服のことを書くのは久しぶりかもしれない。
本当は、話したいことは頭の中に、400字詰めの原稿用紙20枚くらいあるのに、いざ頭の外に出そうとすると、なんかうまく書けなくて、結局なんにも伝わらないような陳腐なものになってしまうような気がして、WWW.上では久しくだんまりになっていた気がします。
 
で、こうやって書きだすとまた頭の中でぐるぐるぐるぐるグルと色んなことを考えて、手が止まりそうだから、ばーっと言いたいことだけ書きます。
 
 
昨年、MITTANで久しぶりに新作の生地、形のパンツが出て、これはいい、ぜったい自分でも履こうと思っていたら、あっという間に無くなってしまいました。
ほんとは自分の分は注文の時点で付けていたので、最初は除けていたのだけれど、気にしてくれる人たちが皆さん、あんまりにも喜んでくれるので、気付いたら自分のも売ってしまっていました。
 
それから何度か追加の注文をしていて、その度にまた売ってしまうというのを繰り返して、遂にはMITTANのアトリエの在庫も尽きてしまったので、心を鬼にして買いました。
そしたら、やっぱりすごく良くて、二日にいっぺんは履いてます。これを書いている今も履いています。
 
亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)の二種類の麻を使った生地で、
一見、帆布やダック生地のようにガリっとした質感なのに、まるでアンティークリネンのベッドシーツのようにしなやかで、
丈夫さと柔らかな履き心地が一緒になっています。これってすごい事だと感じました。
形の良し悪しは個人の好みで別れるので一概にはいえないけど、すごく丁度よいテーパード加減で、嫌味がないというか、いろんな体型の人にも会うんじゃないかなって、服屋的観点では思います。
 
 
と、そうそう、こんな感じで調子乗って書くと、なんか説明臭くて消したくなるんですよね。でも今日は心を鬼にしてそのまま進めます。
さて、ではとりあえず写真を載せます。


 

 

 
 
 
自分はだいたい半年とちょっと履いていて、お洗濯も家で何回も繰り返して、とてもいい状態に育ってきました。
黒を履いているのですが、こんだけ履いても今のところはほとんど日焼けも感じられず、その点がとても安心です。
MITTANは染め直しを受けてくれますが、勧める身としては、なるべく長い期間、良い状態で履いてもらえる方が安心して手渡せるんですよね。
もし嫌じゃなければ、店主が実際に履いてるのをお店で見て触ってみてください。
 
 
私は服屋ですが、今ではあまりファッション的なお洒落さみたいのは考えなくて(というかよくわからなくて)、かといって生活の道具ってほどにドライな関係でもなく、別に誰に見せるわけではないけど、毎日つい着たくなってしまうものが好ましいと思っています。
 
毎日使いたいものは、丈夫で、着心地が良くて、あわよくば見た目も好きで、さらにはわりに似合ってるんじゃないかなぁ、って思えるものがいいんですが、
このパンツは自分にとってはそれに当てはまりました。ずっとこの先履いていたいですし、洗い替え用にもう何本か欲しいです。
 
これが誰かにとってもそうなったら嬉しいし、そんな人がたくさんいてくれたら、このパンツを作ってくれたMITTANとそれに関わるたくさんの作り手さん達にも
お金が回り、今後も物づくりに精を出す原動力になれるんじゃないかと思うので、多くの人にまずは知ってもらいたいです。
 

 

 
 
一回読み返したら、ひどい文章だった。消したい。
でもパンツは良いから、今日は心を鬼にして。
 
それくらいのおすすめです。