伝わらないこと

2020年5月5日

 
 
 

待望の大麻シャツが届きました。
 
 

 

 

 

 

 
 
かねてより理想的な白と思っているベンガラ白ですが、一年ぶりの入荷で目の当たりにして改めて、この土っぽい白の趣の良さに見惚れております。
 
 
 
もちろん店主も昨年一枚選んで着ているのですが、それはこんなかんじです。
 
 

 

 

 
 
 
写真をぱっと見比べただけではあまり違いはわかりませんね。後者の方が若干くたっとしているな、という印象の違いぐらいじゃないでしょうか。
ベンガラ染めは天然染めなので、化学染めより色の堅牢度は低いとされるのでもっと色の変化があるかと思いましたが、新しいのと比べてもそこまで違いはありませんでしたね。
淡色なので黄ばみを出さない為に割とまめに自宅で洗濯をしていますし、そもそも仕事着と日常着を兼ねていて皆さんと比べて圧倒的に着用頻度が多いはずなので、一年経ってのこれならば安心ですね。ベンガラ染めは鉱物由来の顔料を利用しているものなので紫外線で日焼けし難いというのも理由のひとつだと思います。
 
 
でもこれ、生地の質感は大きく変化しているんです。
まるで別物の生地の様にフワフワ、くったりとしています。肌に触れた感覚は、柔らかい木綿のガーゼ生地の様な気持ちよさです。
しかし、繊維の奥底に麻らしいコシがしっかり残っていて見た目にくたびれ過ぎないというのが大麻繊維の優秀さだと感じています。
経験上、もうさらに着込むと皺もあまり寄らないくらいしなやかな生地感に落ち着いてくるはずです。
 
 

 
 
 
でも、こういうのは結局は実際に触り比べてもらわないと全然伝わらないんですよね。
もっとちゃんとした機材と技術を駆使して撮影した画像だったとしても全部は伝わらないと思います。
もちろん、そこに実体験を伴った細かな説明書きを添えたとしても、一度の体感にはまったく及ばないんじゃないでしょうか。
 
 
 
だからですかね、こんな状況になってもオンラインでの物売りになかなか積極的になれないのは。
互いの便利さや時代性に合った形より、すべてが伝わらずに物が渡っていく怖さというか、最後の最後で責任が果たせないやるせなさみたいなものが勝って、
それって自分がやってる意味あるのかなぁ、、って感じてしまうというか。
 
 
、、、いかんいかん、また根暗さが出てしまった。
 
 
そんな訳で、当面はやりとりが面倒かもしれませんが、通販もメールオーダーだけだと思います。
出来る限りそのやり取りも、対面に負けない意味のある時間になってもらえたらなと思って続けていきますので。
 
 
今日も天気がいいな。散歩に行こう。